顎関節症の原因とは?歯科医が教える本当の理由と対処法
「口を開けるとカクッと音がする」「あごが痛くて食事がつらい」——こうした症状を感じたことはありませんか?
それはもしかすると顎関節症(がくかんせつしょう)のサインかもしれません。
顎関節症は、現代人にとても多いあごのトラブルのひとつです。
日本では、約2人に1人が一生のうちに経験するといわれています。
しかし、「なぜ起こるのか?」「原因は何?」という質問に、明確に答えられる方は少ないのではないでしょうか。
今回は、歯科医の立場から顎関節症の原因を詳しく解説し、日常生活で気をつけたいポイントや治療の考え方についてお伝えします。
顎関節症とは?まずは仕組みを理解しよう

顎関節症とは、あごの関節やその周囲の筋肉に痛み・音・動かしづらさなどの異常が起こる状態を指します。
顎関節は、頭の骨(側頭骨)と下あごの骨(下顎骨)が「関節円板」というクッションを介して動く非常に繊細な構造をしています。
この関節に過度な負担がかかったり、動きのバランスが崩れたりすると、痛みや音、口が開かないといった症状が現れます。
原因は一つではなく、複数の要因が重なり合って発症することが多いのが特徴です。
顎関節症の主な原因
1. 噛み合わせのズレ
歯の噛み合わせが悪いと、あごの関節や筋肉にアンバランスな力が加わります。
特に、歯ぎしりや片方の歯ばかりで噛む癖がある方は、顎関節に大きなストレスがかかり、顎関節症の原因になりやすいです。
噛み合わせのズレは、虫歯治療後の詰め物や被せ物が合っていない場合にも起こることがあります。
定期的な歯科検診で調整を受けることが大切です。
2. 歯ぎしり・食いしばり(ブラキシズム)
夜間の歯ぎしりや日中の食いしばりは、顎関節症の大きな原因のひとつです。
無意識のうちに強い力で歯を噛みしめ続けると、顎関節や筋肉に慢性的な負担がかかります。
このような症状には、マウスピース(ナイトガード)を使用して関節への負担を軽減する治療が有効です。
3. ストレス・心理的要因
実は、顎関節症の背景にはストレスが関係していることも多くあります。
精神的な緊張が続くと、無意識にあごに力を入れてしまったり、筋肉がこわばったりします。
これが「食いしばり」や「噛みしめ癖」につながり、顎関節に負担を与えるのです。
ストレスを完全に取り除くことは難しいですが、リラックスできる時間を意識的に作ることが予防になります。
4. 姿勢の悪さ
デスクワークやスマートフォンの使用で、前かがみ姿勢が習慣化していませんか?
姿勢の悪さは、あごの位置にも影響します。
特に、首が前に出る「ストレートネック」は、顎関節の動きを不自然にし、関節への負担を増やします。
顎関節症の予防には、正しい姿勢を意識することも重要なポイントです。
5. 外傷や関節の炎症
転倒やスポーツなどであごを強打した経験がある場合、関節や筋肉にダメージが残っていることもあります。
また、風邪や感染症の影響で関節周囲に炎症が起こるケースもまれに見られます。
顎関節症の主な症状
- 口を開けると「カクッ」「ジャリッ」と音がする
- あごやこめかみが痛む
- 口が大きく開けられない
- 噛むと疲れる、だるい
- 頭痛・肩こりを伴うこともある
これらの症状が続く場合は、自己判断せず歯科医院での診断を受けましょう。
顎関節症の治療と改善方法
顎関節症の治療は、症状の原因と程度に応じて異なります。
一般的な治療法には以下のようなものがあります。
- スプリント療法(マウスピース):夜間の歯ぎしりや食いしばりを防ぐ
- 噛み合わせの調整:詰め物や被せ物の高さを調整
- 理学療法:筋肉をほぐすマッサージやストレッチ
- 生活習慣の改善:姿勢や食生活、ストレス対策
初期の段階で適切なケアを行えば、ほとんどの場合は手術を必要とせず改善が可能です。
顎関節症を予防するためにできること
リラックスを意識する
無意識に歯を食いしばっていないか、日中も意識してチェックしましょう。
正しい姿勢を保つ
パソコン作業中は、頭が前に出ないように背筋を伸ばします。
柔らかい食べ物ばかりに偏らない
バランスよく噛むことで、あごの筋肉を健やかに保ちます。
定期的に歯科検診を受ける
噛み合わせや詰め物のズレを早期に発見できます。
高橋歯科医院の顎関節症治療について
高橋歯科医院では、患者様一人ひとりの症状や原因を丁寧に診断し、顎関節への負担を軽減する治療を行っています。
噛み合わせのチェックやスプリント療法、筋肉バランスの調整など、幅広い角度からアプローチすることで、再発しにくい健康なあごの状態を目指します。
症状が軽い段階での早期対応が、回復を早める鍵となります。
当院の顎関節症治療の詳細は、下記ページでもご紹介しています。
まとめ:顎関節症は「原因の特定」が改善の第一歩
顎関節症の原因は、噛み合わせ・歯ぎしり・ストレス・姿勢など、日常生活の中に潜んでいることがほとんどです。
痛みや違和感を放置すると、慢性化して治りにくくなることもあります。
当院では、顎関節症の症状や原因を丁寧に分析し、患者様一人ひとりに合った治療・予防方法をご提案しています。
「最近あごの調子が気になる」「口を開けると音がする」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
